大人版モテキ?『東京センチメンタル』
毎週楽しみに観ていたドラマ『東京センチメンタル』がいよいよ今週最終回。老舗和菓子屋の主人・吉田鋼太郎が毎回異なるヒロインと淡い恋模様を繰り広げるという大人のラブ・コメディ。
下町デートにおすすめの飲食店や観光スポット情報も織り込まれている“デート版『孤独のグルメ』”とも言えるけど、なにより吉田鋼太郎の“寅さん”ぶりが意外にも良かったです。この人『MOZU』の悪役に代表されるようにクドい演技の印象が強いけど、今作のような肩の力の抜けた雰囲気の方が個人的には好き。
鋼太郎がデートする各回のゲスト女優たちは、草刈民代、市川由衣、川栄李奈、奥貫薫、床嶋佳子、ハマカワフミエ、市毛良枝(!)、白羽ゆり、高橋愛、さらに最終回には広末涼子と豪華かつ年代もさまざま。さらに、呆れつつも鋼太郎を気に掛ける元妻が大塚寧々で店のアルバイトが高畑充希…って、鋼太郎どれだけ幸せな環境なのか…。
よく考えるとこのドラマ、自分が長年切望していた大人版『モテキ』そのものではないですか。ただ恋心と自意識に苦しむ本家『モテキ』と違って、すでに達観の域に入った初老の男が「もしかして…」と期待し「やっぱりだめか…」と苦笑いする枯れた感じがいいのです。