テロリズムへの“おとしまえ”『24 ファイナル・シーズン』
- 23:37 『24 ファイナル・シーズン』観た。今回は一見『24』お馴染の要素満載ながら、新たな試みも導入されていることに気付く。従来の最終目的「大規模テロの阻止」が物語の中盤で半ば解決し、後半はジャック・バウアーの個人的復讐がメインとなる。つまりバウアー自身がテロリスト化してしまうのだ。
- 23:38 元々『24』はアクション・ソープオペラとでも呼ぶべき下世話な娯楽作でテロリズムもまた記号的悪玉に過ぎなかった。だが長く続くうち「暴力を倒すための暴力は是か?」という矛盾に触れざるを得なくなったところが面白く、最終章でのバウアーの暴走も必然に見える。
- 23:42 キーファー・サザーランドが元々持つ攻撃的なムードは従来の同種のドラマの模範的主人公にはない新鮮さを与えた。リアルタイムという形式よりもバウアーの人物造型こそ実は最大の魅力だったように思う。同時にキャラクターの寿命に限界もあり、ここらが潮時だったかも。
- 23:44 『ギャラクティカ』のスターバックことケイ ティー・サッコフは地から漂うブルーカラーな個性を活かす美味しい役柄。他の新顔としては映画では印象の薄いフレディ・プリンゼ・ジュニアが意外に凛々しく驚き。何よりマイケル・マドセンの「らしい」キャラが嬉しかった。
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