意外にピュアな青春映画『苦役列車』

  • 12:45  山下敦弘苦役列車』観た。主人公の身勝手や自己正当化の屁理屈を前面に出したピカレスクコメディを期待したら、意表を突いてピュアな青春映画だった。孤独で荒んだ人生に一瞬だけ訪れる友情と恋。最後、高良と前田の顔が貫多の脳裏にフラッシュバックする。彼にとってはあれも立派な青春だったのだ。
  • 12:54  苦役列車』ではマキタスポーツが光っていた。歌手にスカウトされた過去が自慢の不運な男が場末のカラオケスナックで歌いだした瞬間、その上手さに客が静まる場面がいい。飲み屋で貫多に罵倒されるサブカルかぶれの女子大生。80年代後半頃、こんな女よくいたな〜と思わず笑ってしまった。

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苦役列車 (新潮文庫)

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