ヒョードルの敗戦

  • 15:39  昨日のStrikeforce周知と思うので結果バレ。ヒョードル敗戦は衝撃的だが、余りのあっけなさに実はピンと来てない。相手のヴェウドゥムも序盤のヒョー猛打に耐え、冷静に極めた技術・フィジカルは勿論称えるべき。が、どうしてもヴェウの強さよりヒョーのミステイクの印象が勝ってしまう。
  • 15:44  言い換えればあのヒョードルでさえミスを犯すという、考えてみれば当然の事実を「絶対ない」と信じ込んでいた自分に驚いた。これはヒョードルがリングス出身の選手で、本人はプロレスラーではないが「最強幻想」などというプロレス的世界のフィクションを根強くキープしていた唯一の存在だったから。
  • 15:52  そしてヒョードルは実際、10年以上実質的無敗を守った。リングス初登場時は地味過ぎと言われた個性も圧倒的勝利を続けるうち、底知れぬ魔性と化した。つまり存在が勝手に「プロレス化」していったのだ。MMAを長く競技と割り切れなかった理由は、自分にとってはヒョードルの存在そのものだった。
  • 15:58  MMAが競技なら、ましてこれだけ技術研究が進めばどんな選手であれ「常勝」など有り得ない。MMAはそういう当然の世界に昨日をもって移行した、自分の中で。思えば長い長いストーリーだった。今後もこのジャンルのファンであり続けるだろうけど、観る目線はもはや違う。その位、重要な敗戦だった。

GONG(ゴング)格闘技2010年8月号

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