’07年おもしろかった漫画(6)異民族坩堝的犯罪喜劇『ディアスポリス-異邦警察』

去年おもしろかった漫画を今更ながら振り返ろうかと。その(6)です。

馬鹿みたいな感想ですが、これ、凄くおもしろいなあ。漫画を読んで声を出して笑うことって実はあまりないのだが、この作品は電車の中でも構わず吹き出してしまうくらいおもしろい。リチャード・ウー(=長崎尚志)の原作付とはいえ、やっぱりすぎむらしんいちの才能が大きいでしょう。アクション・コメディとしてのテンポのよさ、絶妙な“はずし”の間、画面の隅に描きこまれた小ネタ、適度な下品さ、毎回楽しみなクールなトビラ絵などなど、すぎむらしんいち満喫。

日本に密入国した不法滞在外国人による「裏の国家」という、シリアスに持っていこうとすればいくらでもできるアイデアを、あくまでエンタテインメントに転化させているのが素晴らしい。
映画オタクの警察官助手・鈴木がさりげなく口にするマニアックな映画ネタ(「ケイン号の叛乱」って知ってます!?など)も楽しいです。

ディアスポリス-異邦警察-(1) (モーニング KC)

ディアスポリス-異邦警察-(1) (モーニング KC)


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